2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

行為と状態(1)

1. 前回までのまとめ われわれは、自分の、他者の行為について、様々な名で呼び、語る。それらの名が表す行為の中には、行為の終点(≒目標)が、その行為の概念と「論理的に」結びついていて、なおかつ行為の開始から終点の実現まで時間的隔たりの存在するも…

the time of a killing

1. 前回、telicな動詞を(正しくは、accomplishment verbを)imperfect aspectで(正確に言えば、progressiveで)用いることに問題の根源があると思われるかもしれない、と書いた。 あるtelicな行為がその行為であるための規準=終点、目標endに到達していな…

imperfective paradox

1. 再度確認する。 ・ウィトゲンシュタインの「数学論」には、中期と後期で、数学と応用との関係について、際立った態度の違いが存在する(文法と応用 - ウィトゲンシュタイン交点) ・中期の数学に対する観方は、『論考』の論理・数学観を継承していた。そ…